OBSの出力ひとつで すべてのプラットフォームへ同時配信
OBS Studioが一度に配信できるのは、1つのサービスだけです。送信先をStreamRoveにすれば、その1本の配信がYouTube、Twitch、Kick、Facebookのほか、RTMPの配信先ならどこへでも同時に届くマルチ配信になります。OBSがエンコードしてアップロードするのは1回だけです。このページでは、OBSの配信設定の具体的な値、8つの手順での設定方法、無料のOBS用StreamRoveドックを紹介します。
複数出力プラグインも、2回目のエンコードも、二重のアップロードも要りません。サーバーとストリームキーの入力まで、無料のドックに任せられます。
OBSからクラウド経由で同時配信する理由
プラットフォームがいくつあってもアップロードは1回
OBSがStreamRoveに送るのは1本の配信だけで、各プラットフォーム向けのコピーはStreamRove側で作ります。この方法なら、6,000 kbpsで3つのプラットフォームに送っても、必要なアップロード速度は約8.8 Mbpsです。OBSが3本の配信を直接送る場合は、約26 Mbps必要です。
OBSのエンコードは1回だけ
プラットフォームごとに別のエンコーダ設定を使える複数出力プラグインは、出力の数だけエンコードを実行します。その負荷は、ゲームが必要とするCPUやグラフィックボードにかかります。StreamRove経由なら、OBSのエンコーダは1つのままです。
OBSを操作せずにプラットフォームを増減
配信先ごとのスイッチが配信ページにあり、配信中でも、どのブラウザからでも切り替えられます。1つのプラットフォームが配信を受け付けなくても、ほかのプラットフォームは止まりません。
配信先の組み合わせに合う数値を1セットで
配信ページの「出力プロファイル」カードが、追加したすべての配信先に合うビットレート、フレームレート、音声ビットレートを算出し、それぞれの上限の理由になっているプラットフォームも示します。表示されるのは目安です。値はOBSに自分で入力します。
OBSで配信する人がStreamRoveで使える機能
OBSにもともとある「カスタム...」サービス
OBSの「カスタム...」サービスには、StreamRoveのRTMPSアドレス(rtmps://ingest.streamrove.com:443/live/)とストリームキーを入力します。通常のRTMPも、ポート1935で使えます。
不安定な回線にはSRT
OBS 25以降はSRTで送信できます。配信ページの「SRT」タブにあるURLを「サーバー」に貼り付け、「ストリームキー」は空のままにします。あとは通常どおり、StreamRove中継サーバーがすべてのプラットフォームへ配信を渡します。
OBSの様子を見守る、もう一人の目
配信エンジニアのパネルは、配信の状態を0〜100のヘルススコアで示します。配信ドクターは、キーフレーム間隔が4秒を超えているといった問題を、わかりやすい言葉で説明します。ルールにもとづく判定で、AIは使っていません。
OBSが止まっても待機画面でつなぐ
Controlプラン以上なら、OBSからの送信が止まっても、復帰するまで「バックアップ配信」カードが待機画面、カウントダウン、ループ動画のいずれかをすべてのプラットフォームに表示します。2本目の映像を送る機能ではなく、受け取っている1本の配信をつなぐ仕組みです。
YouTubeとTwitchのチャットを1つの欄に
YouTubeとTwitchのメッセージが、配信ページの閲覧専用チャット欄(ベータ版)にまとめて届きます。OBSはゲームを全画面にしたままで、チャットはブラウザで読めます。
録画を保存して、クリップを切り抜く
有料プランで「録画を保存」を押すと、配信の途中で押しても、配信全体がMP4として「ストレージ」に保存されます。「クリップ」では、そこから縦型のクリップを切り抜けます。
StreamRove経由の1本配信か、OBSのプラットフォーム別出力か
OBSは複数出力プラグインを使えば、複数のプラットフォームに直接送れます。どちらの方法でも配信できます。違いは、パソコンと回線にかかる負担です。
| StreamRove | OBSから各プラットフォームへ直接送る場合 | |
|---|---|---|
| 3つのプラットフォームに6,000 kbpsで送る場合のアップロード速度 | ✓ 約8.8 Mbps:配信は1本だけ | 約26 Mbps:配信は3本 |
| パソコンのエンコード負荷 | ✓ エンコードは1回 | 独自のエンコーダ設定を持つ出力ごとに1回 |
| プラットフォームごとに別のビットレート | — いいえ:配信は1本で、ビットレートも1つ | ✓ はい、出力ごとに別の値を使える |
| 配信中にプラットフォームを追加する/外す | ✓ 配信ページのスイッチで、どのブラウザからでも操作 | OBSでその出力を開始または停止 |
| ストリームキー | ✓ YouTube、Twitch、Kickは自動で読み取り、暗号化して保存 | 出力ごとに貼り付け |
| OBSやインターネット回線が途切れたとき | 待機画面はControl以上、配信切れ通知はすべてのプラン | すべてのプラットフォームがオフライン |
| Twitch Enhanced Broadcasting(OBSでは「マルチトラックビデオ」) | — StreamRove経由では使えない | ✓ OBSのサービスとしてTwitchを選べば使える |
OBSで同時配信する方法:8つの手順
設定は最初の1回だけです。次回からは、「配信開始」を押せば配信が始まります。
- 1
StreamRoveで配信を作成
「新しい配信」を押し、「エンコーダ | RTMP」を選んで名前を付けます。配信ページは「RTMPS」タブで開き、URLとストリームキーが表示されます。
- 2
プラットフォームを追加
「連携済みのチャンネル」の欄で、YouTube、Twitch、Kickをワンクリックで連携します。FacebookとLinkedInは、サーバーとストリームキーを貼り付けて追加します。それ以外は「カスタムRTMP」で追加できます。スイッチは、いまはオフのままにしておきます。
- 3
OBSの送信先をStreamRoveにする
OBSで「設定」→「配信」(Stream)を開き、「サービス」を「カスタム...」にします。RTMPS URLを「サーバー」に、StreamRoveのストリームキーを「ストリームキー」に貼り付けて、「適用」を押します。StreamRoveドックを入れてあれば、「Use this stream in OBS」(この配信をOBSで使う)でも同じ設定になります。
- 4
エンコーダを設定
「設定」→「出力」を開き、「出力モード」を「詳細」(Advanced)にします。「配信」タブ(Streaming)で、「映像エンコーダ」にH.264のエンコーダを選びます。続けて「レート制御」を「CBR」(固定ビットレート)に、「ビットレート」を「出力プロファイル」カードの値に、「キーフレーム間隔」を「2」にします。
- 5
映像と音声を設定
「設定」→「映像」で、「出力 (スケーリング) 解像度」を「1920x1080」、「FPS 共通値」を「30」または「60」にします。「設定」→「音声」では、「サンプルレート」を「48 kHz」、「チャンネル」を「ステレオ」にします。「出力」→「音声」タブでは、「音声ビットレート」を「128」にします。
- 6
配信先をオフにしたままテスト
「配信開始」を押して、配信ページのプレビューを見ます。プレビューは、OBSが接続してから約10秒で表示されます。音声、ヘルススコア、「出力プロファイル」カードを確認します。
- 7
プラットフォームをオンにする
配信先を1件ずつオンにします。表示が「届いています」に変わります。「届いていません」と表示された配信先は、キーや設定を確認します。直しているあいだも、ほかの配信先は配信を続けます。
- 8
もしものときに備える
配信切れ通知は最初はオフなので、この配信でオンにします。有料プランでは「録画を保存」を押します。Controlプラン以上なら、「バックアップ配信」カードに表示する内容を選びます。
OBSの配信設定:1本の配信を複数のプラットフォームへ送る
ラベルはOBSの表記どおりです。1本の配信がすべての配信先に届くため、ビットレートの行は配信先によって変わります。
| 項目 | OBSでの場所 | 入力する値 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 「サービス」 | 「設定」→「配信」 | 「カスタム...」 | StreamRoveはOBSの一覧にないため、どんなサーバーも指定できる「カスタム...」を使います。 |
| 「サーバー」 | 「設定」→「配信」 | rtmps://ingest.streamrove.com:443/live/ | RTMPSは、ポート443で暗号化して送ります。ポート1935のRTMPは予備です。 |
| 「ストリームキー」 | 「設定」→「配信」 | StreamRoveのストリームキー | 配信ページにあります。プラットフォームのキーはOBSではなく、StreamRoveに入力します。 |
| 「出力モード」 | 「設定」→「出力」 | 「詳細」 | 「基本」モードには「キーフレーム間隔」欄がありません。 |
| 「映像エンコーダ」 | 「出力」→「配信」タブ | 「x264」、「NVIDIA NVENC H.264」、「AMD HW H.264 (AVC)」、または「Apple VT H264 ハードウェアエンコーダ」 | どのプラットフォームもStreamRove中継サーバーも、H.264に対応しています。KickはH.265を受け付けません。 |
| 「レート制御」 | 「エンコーダ設定」 | 「CBR」 | TwitchとKickが求める固定ビットレートです。 |
| 「ビットレート」 | 「エンコーダ設定」 | 配信先にTwitchまたはFacebookがある場合は6,000 kbps、Kickだけの場合は最大8,000 kbps | 最も制限の厳しい配信先で決まります。どの配信先かは「出力プロファイル」カードに表示されます。 |
| 「キーフレーム間隔」 | 「エンコーダ設定」 | 2 | 「0」(自動)にすると、カスタムサーバーでは8秒になります。StreamRoveは4秒を超えると警告します。 |
| 「出力 (スケーリング) 解像度」 | 「設定」→「映像」 | 1920x1080 | StreamRoveは、どのプラットフォームも最大1080pを目安にしています。 |
| 「FPS 共通値」 | 「設定」→「映像」 | 60(LinkedInがある場合は30) | LinkedInは最大30 fpsのため、StreamRoveは30 fpsを目安にします。 |
| 「音声」 | 「設定」→「音声」、「出力」→「音声」タブ | 「48 kHz」、「ステレオ」、「音声ビットレート」は128 | 128 kbpsはどの配信先にも合います。160 kbpsは、TwitchとKickだけの場合に限ります。 |
StreamRoveドックの「Use this stream in OBS」を使うと、最初の3行は自動で入力されます。先にビットレート計算ツールで回線を確認してください。
OBSに慣れた配信者が確認していること
「キーフレーム間隔」を0のままにしない
OBSの「0」は自動を意味し、カスタムサーバーでは8秒ごとにキーフレームが入ります。プラットフォームが求めるのは2秒です。0のままだとプレビューの表示も遅くなり、StreamRoveの配信エンジニアは4秒を超えると警告します。「配信」タブで「キーフレーム間隔」を「2」にします。エンコーダを切り替えたあとは、もう一度確認してください。設定欄がエンコーダごとに別だからです。
ビットレートだけでなく、ドロップしたフレームも見る
OBSの「統計」ドックには「ドロップしたフレーム (ネットワーク)」が表示されます。アップロードが追いつかず、パソコンから送り出せなかったフレームの数です。数が増え続けるなら、今の回線にはビットレートが高すぎます。ビットレートを下げてから、もう一度様子を見ます。「設定」→「詳細設定」→「ネットワーク」には「輻輳を管理するためにビットレートを動的に変更する (ベータ版)」があり、フレームをドロップする代わりにビットレートを下げます。OBSが対応しているのはRTMPのみです。
OBSでのローカル録画も残す
StreamRoveの「録画を保存」は、視聴者に届いた映像を残します。有料プランでは、保存した録画が「ストレージ」に入ります。回線が不安定になった時間帯があっても、OBSの録画ならフル画質のコピーが手元に残ります。「出力」→「録画」タブで「映像エンコーダ」を「(配信エンコーダを使用)」にすると、2回目のエンコードなしで録画できます。配信と録画を両方動かしても、ゲームのフレームを保てます。
共有パソコンではドックを使う
借りたパソコンや共有のパソコンでは、StreamRoveドックを使うと後始末が楽です。ブラウザで承認するコードでログインし、ドックが受け取るキーでできるのは、配信とその状態の読み取り、配信先のオン/オフの切り替えだけです。使い終えたら「アカウント設定」→「APIキー」でそのパソコンの項目を無効にすれば、使っているほかのものには影響しません。
よくある質問
OBSで同時配信するのにプラグインは必要ですか?
いいえ。OBSにもともとある「カスタム...」だけで同時配信できます。サーバーのアドレスとストリームキーを1つずつ貼り付ければ、追加したすべてのプラットフォームへStreamRoveが配信を送ります。コピーしたくない場合は、無料のOBS用StreamRoveドックを使います。OBSからログインすると、ドックが両方を入力します。
OBSで同時配信するときのおすすめ配信設定は何ですか?
「出力モード」は「詳細」、エンコーダはH.264、「レート制御」は「CBR」、「キーフレーム間隔」は「2」、解像度は1920x1080、音声は128 kbpsのAACです。ビットレートは、最も制限の厳しい配信先に合わせます。TwitchまたはFacebookをオンにしているなら60 fpsで6,000 kbps、LinkedInをオンにしているなら30 fpsで5,000 kbpsです。配信先の組み合わせに合う値は「出力プロファイル」カードで確認できます。その値が回線のアップロード速度に収まるかは、ビットレート計算ツールで調べられます。
OBS用のStreamRoveプラグインはありますか?
はい。StreamRove for OBSは、Windows、macOS、Linuxで使える無料のオープンソース(GPL)ドックで、OBS 31.1以降に対応しています。ブラウザでコードを承認してログインし、配信を選んで「Use this stream in OBS」を押します。ドックからは、配信の開始、配信先の切り替え、ヘルススコアの確認もできます。github.com/StreamRove/obs-streamrove/releasesで入手できます。インストーラーはまだコード署名されていないため、Windowsで実行の確認が表示されます。
同時配信すると、必要なアップロード速度は増えますか?
いいえ。プラットフォームがいくつあっても、OBSがStreamRoveにアップロードする配信は1本です。映像6,000 kbpsに音声を加えると、必要なアップロード速度は約8.8 Mbpsです。ビットレート計算ツールの基準(回線の70%以内に収める)で算出した値です。OBSから3つの出力を直接送ると、約26 Mbps必要です。
Twitchには6,000 kbps、YouTubeにはそれ以上のビットレートで送れますか?
1本の配信ではできません。StreamRoveはすべての配信先に同じ配信を送り、プラットフォームごとの別バージョンは作りません。配信先にTwitchがあるときは、ビットレートは6,000 kbpsになり、YouTubeもその値で受け付けます。配信先がYouTubeだけの日は、ビットレートを上げましょう。StreamRoveでは、YouTubeの目安を最大12,000 kbpsにしています。これはStreamRoveの受信サーバーが想定する上限です。YouTube自身のビットレート表では、さらに高い値が示されています。
StreamRoveを経由すると遅延は増えますか?
配信が通るサーバーが1つ増えるため、直接配信するときより、視聴者側の映像がわずかに遅れることがあります。遅延は通常、プラットフォーム側のほうが大きな割合を占めます。YouTubeでは、配信設定の「ライブ配信の遅延」で「通常の遅延」「低遅延」「超低遅延」を選べます。サーバーが1つ増える分の遅延について、固定の数値は示していません。
OBSからRTMPではなくSRTで送信できますか?
はい、OBS 25以降で送信できます。「設定」→「配信」で「カスタム...」を選び、配信ページの「SRT」タブにあるURLを「サーバー」に貼り付けて、「ストリームキー」は空のままにします。OBSはSRTの遅延をマイクロ秒で読み取ります。StreamRoveがおすすめする500 msにするには、URLに&latency=500000を付け足します。SRTを選ぶ価値がある場面は、SRT配信のガイドで説明しています。
OBSのTwitchやYouTubeのサービスを、「カスタム...」の代わりに使えますか?
同時配信では使えません。OBSに最初から入っているサービスは、そのプラットフォームだけに直接送るため、配信がStreamRoveに届きません。「カスタム...」を選んでStreamRoveのアドレスを指定するか、ドックで自動設定してください。Twitch Enhanced Broadcastingは、OBSのサービスにTwitchを選ぶ必要があり、StreamRove経由では使えません。
配信中にOBSがクラッシュするとどうなりますか?
OBSが送信を再開するまで、各プラットフォームに映像が届かなくなります。配信切れ通知をオンにしていれば、映像が1分間届かない時点でメール、アプリ内、Telegramでお知らせします。Controlプラン以上なら、その間は「バックアップ配信」カードがすべてのプラットフォームに待機画面を表示し続けます。OBSをもう一度開いて「配信開始」を押してください。サーバーとストリームキーは変わっていません。